Nature Manque – なりそこないの自然

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展示会場を取り囲む自然の音と、さまざまなデバイスが鳴らす自然を想起させる音をもちいて、外と内の音景をつなぐ

数多くの作品がコレクションされている板室温泉大黒屋には、目の前に広がる自然を見渡せる大きな窓が設置されている。すぐそばを川が通り、裏手には野鳥の森があり、夜には虫の音が聞こえる。
会場周辺で聞くことができる自然の音をそれぞれサンプリングし、大窓に取り付けた7chの振動スピーカーから再生できるよう小さな音景に再構築した。

また、サンプリングした下記の音をできるかぎり抽象化し、発音できるデバイスを5つ制作。

  • – 蝉
  • – 鈴虫
  • – 水琴窟
  • – 川の音(高周波数帯)
  • – 川の音(低周波数帯)

 

大窓の振動スピーカーから流れる音とデバイス群から発生する音はゆるやかに重なり、離れ、どこからどこまでが、どこから鳴っている音なのか、大窓から実際の景色が見えていることで曖昧になる。旅館という、必ず外から入り、ゆっくりと景色を見る体験を前提とした、外と内を音景がつなぐインスタレーションを目指した。

Date
26, July, 2022
Material
7ch Vibration speakers, 5 Original devices mimicking nature sounds: Cicada, Bell cricket, River(high frequency), River(low frequency), Water lyre

CREDIT

  • デバイス設計/実装/インストール:安藤充人

 

  • *板室温泉大黒屋にて毎月開催される「音の日」に、普段は演奏家の方々によるコンサートが行われるところを、インスタレーションでの発表としてご快諾してくださり本作品は実現しました。大黒屋の皆様、繋いでくださった磯谷博史さん、ありがとうございました。