公園という場所にあらためて意識を向けると、そこには歴史的なモニュメントや史跡があり、訪れた人々の何気ない時間が行き交い、多種多様な音で溢れている。
この日常を現代の一断面として、本作品のため、異なるバックグラウンドの人々にそれぞれの視点から公園の音を採集するよう依頼した。
それらの音源は、リサーチベースの作品として、音響学の進歩による解析を見据え、現在の公園の状態を記録する史料として図書館や資料館で公的にアーカイブされる。

普段園内放送で使用されているスピーカーからは、作品のために採集された音が重なるように再生され、今この瞬間も公園が聴いてきた音の歴史の一部であることを示す。

撮影：三ツ谷想

録音について

• 細井に依頼された、細井とは異なる視点で世界を見ている友人たち（作家、庭園研究者、計測器メーカー、サウンドエンジニアなど）へ、主観的な録音を依頼。GPSデータも付帯させ、各サウンドファイルはすべて日時とともに地図へマッピングされる
• 株式会社小野測器による、可聴域外（1Hz – 100kHz）の音の収録
• 株式会社Sound Oneによる、一般参加含めた約30名による同時多点収録
• 株式会社小野測器・ヤマハ株式会社による、日比谷公会堂のIR収録（64ch）